『AION2』のPC版をプレイするための公式推奨スペックは、GeForce RTX 2070またはRadeon RX 5700 XT、メモリ16GBとなっている。
ただし、Steamでは推奨環境でも、FHD解像度を使用する場合はグラフィックプリセットを「低い」に設定するよう案内されている。公式推奨スペックは、高画質や平均60FPSを保証する基準ではない。
韓国版を使用したQuasarzoneの実機ベンチマークでは、FHD・非常に高いプリセットで平均60FPSを狙う場合、RTX 3080 TiまたはRTX 4070クラスが必要となった。一方、負荷の高い設定を調整すれば、RTX 3060 Tiまで必要性能を下げられる。
本記事では、Steamが公開しているグローバル版の公式動作環境と、韓国版を使用したGPU・CPUベンチマークを基に、『AION2』を快適に遊ぶためのPCスペックを整理する。
なお、日本を含むグローバル版は、2026年9月にSteamおよびPURPLEを通じてPC向けにリリースされる予定だ。ベンチマークは韓国版を基にしているため、グローバル版では最適化やゲームクライアントの違いによって性能が変わる可能性がある。
配信日、対応機種、ゲーム内容、全8クラスなどの基本情報は、「『AION2』とは?日本での配信日・対応機種・ゲーム内容・8クラスを解説」でまとめている。
『AION2』の最低・推奨動作環境
Steamで公開されている『AION2』グローバル版のシステム要件は以下の通りだ。
| 項目 | 最低動作環境 | 推奨動作環境 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10/11 64ビット | Windows 10/11 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 5 2600/Intel Core i5-10500 | AMD Ryzen 7 3700X/Intel Core i7-11700 |
| メモリ | 8GB | 16GB |
| GPU | NVIDIA GTX 1050 Ti 4GB/AMD Radeon RX 470 4GB | NVIDIA RTX 2070 8GB/AMD Radeon RX 5700 XT 8GB |
| DirectX | DirectX 12 | DirectX 12 |
| ネットワーク | ブロードバンドインターネット接続 | ブロードバンドインターネット接続 |
| ストレージ | 100GBの空き容量 | 100GBの空き容量 |
| FHD使用時 | 「非常に低い」プリセット | 「低い」プリセット |
| その他 | SSD推奨 | SSD推奨 |
最低環境はFHD・非常に低いプリセット、推奨環境はFHD・低いプリセットでの利用が案内されている。ただし、公式ページには想定フレームレートや測定場面が記載されていない。
そのため、GTX 1050 TiやRX 470はゲームを起動するための最低基準、RTX 2070やRX 5700 XTはFHDでプレイするための公式推奨基準として見るのが適切だ。高画質やWQHD、4Kでプレイする場合は、より高性能なGPUが必要になる。
結論|解像度別に必要なGPUの目安
Quasarzoneは、韓国版『AION2』を使用し、50種類のGPUを同一条件で比較している。
平均60FPSを基準にした主な結果は以下の通りだ。
| プレイ環境 | 平均60FPSのGPU目安 | 条件 |
|---|---|---|
| FHD・最低画質 | GTX 1650 SUPER/RX 5500 XT | 非常に低い+GI低+FSR品質 |
| FHD・画質調整 | RTX 3060 Ti | 負荷の高い3項目を調整 |
| FHD・非常に高い | RTX 3080 Ti/RTX 4070 | ネイティブ解像度 |
| WQHD・画質調整+アップスケーリング | RTX 4060 Ti | アップスケーリング使用 |
| WQHD・画質調整 | RTX 3080/RTX 4070 | ネイティブ解像度 |
| WQHD・非常に高い | RTX 5070 Ti/RTX 4080 | ネイティブ解像度 |
| 4K・画質調整+アップスケーリング | RTX 5070 | アップスケーリング使用 |
| 4K・画質調整 | RTX 5080 | ネイティブ解像度 |
| 4K・非常に高い | RTX 5090 | ネイティブ解像度 |
FHDは1920×1080、WQHDは2560×1440、4Kは3840×2160を指す。解像度が高くなるほど映像は精細になるが、GPU負荷も大きくなる。
FHDで設定を調整して平均60FPSを狙うならRTX 3060 Ti、FHD高画質またはWQHDでプレイするならRTX 4070クラスが一つの目安になる。
4Kでは要求性能が大幅に上がる。非常に高いプリセットをネイティブ解像度で動作させるにはRTX 5090が必要となり、RTX 5070で平均60FPSを狙う場合は、画質調整とアップスケーリングの併用が前提となる。
最低画質ならGTX 1650 SUPERやRX 5500 XTでも平均60FPS
Quasarzoneの測定では、FHD・非常に低いプリセットにFSR品質モードを適用し、グローバルイルミネーションを「低い」に変更することで、GTX 1650 SUPERとRX 5500 XTが平均60FPSを記録している。
最低画質とアップスケーリングを許容するなら、公式推奨GPUより低い性能でも平均60FPSを狙える。
ただし、ネイティブ解像度や高画質で平均60FPSを記録した結果ではない。都市や多人数コンテンツなど、ベンチマークより負荷の高い場面ではFPSが低下する可能性がある。
RadeonとIntel Arcもベンチマーク対象
Quasarzoneのベンチマークには、GeForceだけでなくRadeonとIntel Arcも含まれている。
同一の測定条件では、RX 9070 XTがRTX 5070 TiとRTX 4080を上回り、1% LowもRadeonが高い結果となった。Intel Arc B580はRTX 4060に近い性能を記録している。
これはQuasarzoneが使用した韓国版と測定区間における結果であり、すべてのゲームや環境で同じ性能関係になるわけではない。ただし、『AION2』ではRadeonやIntel Arcも比較的良好に動作していることが確認できる。
『AION2』はCPU性能の影響が大きい
『AION2』では、GPUだけでなくCPU性能もフレームレートに大きく影響する。
Quasarzoneが23種類のCPUを比較した結果、FHDとWQHDで平均100FPS付近に到達したのは、Ryzen 9 9950X3DとRyzen 7 9800X3Dだった。1% Lowも50FPS台後半を記録し、Ryzen 9 9950X3DがRyzen 7 9800X3Dをわずかに上回っている。
Intelでは、第14世代のKモデルが1% Lowで良好な結果を記録した。Core i9-14900KはRyzen 9 9950X3Dに近い1% Lowとなり、Core i5-14600KはRyzen 7 7800X3Dを上回った。
平均FPSではRyzen X3Dシリーズが優位だが、最低フレームレートの安定性ではIntel第14世代Kモデルも高い性能を示している。
Ryzen 5 5600Xでは解像度を下げてもFPSが伸びにくい
Quasarzoneの測定では、Ryzen 5 5600XはFHDから4Kまで平均FPSが約65FPSにとどまった。
解像度を変更しても平均FPSがほとんど変化していないことから、この測定環境ではGPUではなくCPU側が性能の上限になっていたことが分かる。
高性能なGPUを搭載しても、CPU性能が不足している場合は平均FPSや1% Lowが伸びにくい。特にFHDや低画質設定で高いフレームレートを目指す場合は、GPUだけでなくCPU性能も重視する必要がある。
4KでもCPUごとの1% Lowには差が出ているため、高解像度であってもCPU性能を無視することはできない。
重い設定を調整すれば必要スペックを下げられる
Quasarzoneの検証では、すべてのグラフィック設定を一律に下げるのではなく、負荷の大きい3項目を調整することで、最大約70%の性能向上が確認されている。
| 設定項目 | 調整後 |
|---|---|
| エフェクト品質 | 普通 |
| 雲の品質 | 普通 |
| グローバルイルミネーション品質 | 高い |
| その他の設定 | 非常に高いプリセットを維持 |
FHD・非常に高いプリセットではRTX 3080 TiまたはRTX 4070クラスが必要だったが、この設定を適用するとRTX 3060 Tiでも平均60FPSを記録している。
画質をすべて下げる前に、エフェクト品質、雲の品質、グローバルイルミネーション品質を優先的に調整すると、画質への影響を抑えながらFPSを改善できる。
「非常に低い」プリセットではグローバルイルミネーションを変更
Quasarzoneの測定では、「非常に低い」プリセットより「低い」プリセットの方が高い性能を記録する場合があった。
原因はグローバルイルミネーション設定で、この項目に限っては「非常に低い」より「低い」の方が高いFPSを記録している。
最低画質でプレイする場合でも、グローバルイルミネーションだけは「低い」に変更した方が性能を伸ばせる可能性がある。
DLSS・FSRとフレーム生成に対応
韓国版の測定時点では、DLSSとFSRによるアップスケーリング、フレーム生成に対応している。
WQHDでは、画質調整にアップスケーリングを加えることで、平均60FPSの目安がRTX 3080/RTX 4070からRTX 4060 Tiまで下がっている。
4Kでも、画質調整だけではRTX 5080が必要だったが、アップスケーリングを併用するとRTX 5070まで必要性能を下げられた。
アップスケーリングは内部解像度を下げて描画するため、設定によっては画面の精細さが低下する。まず負荷の高い設定を調整し、それでも性能が不足する場合にDLSSまたはFSRを使用するのが適切だ。
フレーム生成は表示上のFPSを増やせるが、CPUが処理する元のフレームレートや入力遅延が同じ割合で改善するわけではない。元のFPSを安定させたうえで使用する必要がある。
メモリは16GB、新規購入なら32GBが目安
Steamの公式最低メモリは8GB、推奨メモリは16GBとなっている。
ゲームだけを起動する場合は16GBが公式基準となる。ただし、ブラウザ、Discord、配信・録画ソフトなどを同時に使用すると、空きメモリが少なくなる可能性がある。
現在使用しているPCに16GB搭載されている場合は、メモリだけを理由に買い替える必要はない。新しくゲーミングPCを購入する場合は、ほかのゲームや複数アプリの同時使用も考えて32GBを選ぶと余裕を確保しやすい。
必要容量は100GB、SSDが推奨
Steamでは、最低・推奨環境ともに100GBの空き容量とSSDが案内されている。
アップデート用の一時ファイルや追加データも考慮すると、100GBだけを空けた状態でのインストールは避けた方がよい。
新しくPCやストレージを購入する場合は、『AION2』以外のゲームも保存できるよう、1TB以上のNVMe SSDを選ぶと容量を管理しやすい。
韓国版ベンチマークを見る際の注意点
QuasarzoneのGPU・CPUベンチマークは、2025年12月時点の韓国版を使用し、特定区間を自動移動して測定した結果だ。
同じ条件で複数のGPUやCPUを比較しているため、各製品の性能差を判断する資料として有用だが、すべてのプレイ場面を再現したものではない。
実際のゲームでは、多数のプレイヤーが集まる都市、大規模PvP、大量のエフェクトが表示される戦闘などで、ベンチマークよりFPSが低下する可能性がある。
また、2026年9月に提供されるグローバル版では、ゲームクライアントの最適化、グラフィック設定、アップスケーリングの実装が変更される可能性がある。
ベンチマークの数値は、特定のGPUで常に同じFPSが出ることを保証するものではなく、PCの購入や設定を判断するための目安として扱う必要がある。
韓国版を実際にプレイしたユーザーによる戦闘、ダンジョン、育成、運営面の評価は、「『AION2』韓国版の評価・評判まとめ|長所・不満点・課金を現地レビューで検証」で整理している。
よくある質問
RTX 2070またはRX 5700 XTで快適に遊べる?
どちらもSteamの公式推奨GPUだ。
ただし、FHD使用時は「低い」プリセットが案内されており、高画質や平均60FPSを保証する要件ではない。画質を上げる場合は、設定調整やアップスケーリングが必要になる可能性がある。
GTX 1050 TiまたはRX 470でもプレイできる?
どちらもSteamの公式最低GPUだ。
FHD・非常に低いプリセットが指定されているため、画質やフレームレートの余裕は小さい。性能が不足する場合は、解像度やグラフィック設定を下げ、FSRなどのアップスケーリングを使用する必要がある。
RTX 3060 Tiで平均60FPSを狙える?
Quasarzoneの実測では、FHDでエフェクト品質、雲の品質、グローバルイルミネーション品質を調整することで平均60FPSを記録している。
非常に高いプリセットをそのまま使用する場合や、WQHDでアップスケーリングを使用しない場合は性能が不足する可能性がある。
メモリ16GBで足りる?
16GBはSteamの公式推奨容量となっているため、ゲームをプレイするための基準は満たしている。
ブラウザやDiscord、録画ソフトなどを同時に使用する場合は余裕が小さくなる。新しくPCを購入する場合は32GBを選ぶと扱いやすい。
144FPSを維持できる?
常時144FPSの維持は難しい可能性が高い。
QuasarzoneのCPUベンチマークでは、Ryzen 9 9950X3DやRyzen 7 9800X3Dでも、FHDとWQHDの平均FPSは100FPS付近だった。
GPU性能だけを上げてもCPUがボトルネックになるため、144Hz以上のモニターを使用していても、常に最大リフレッシュレートを活かせるとは限らない。
まとめ
『AION2』の公式推奨スペックは、RTX 2070またはRX 5700 XT、メモリ16GBとなっている。
ただし、Steamでは推奨環境でもFHD・低いプリセットが案内されている。高画質や高フレームレートを目標にする場合は、公式推奨より高い性能が必要だ。
韓国版の実測では、FHDで設定を調整して平均60FPSを狙うならRTX 3060 Ti、FHD・非常に高いプリセットまたはWQHDでプレイするならRTX 4070クラスが目安となる。
4Kではアップスケーリングと画質調整の併用が現実的で、ネイティブ解像度と最高画質の両方を求めるとRTX 5090クラスが必要になる。
また、『AION2』はCPU性能の影響が大きい。高性能GPUを搭載しても、CPUが処理の上限になると平均FPSや1% Lowが伸びにくい。
PCを選ぶ際はGPUだけで判断せず、CPU性能、メモリ16GB以上、100GB以上のSSD空き容量を合わせて確認する必要がある。
